熊本の桜標本木に異変!?

 熊本市立古町小学校の桜標本木(写真-1)は、2019年1月に指定解除になりました。当初から10年間の予定で古町小の桜を指定したそうですが、元標本木が瘤病(写真-2、-3)に罹りベッコウタケ(写真-4)が発生して衰弱しています。治療は施して貰いかったので残念です!

写真-1

写真-1

写真-2

写真-2


写真-3

写真-3

写真-4

写真-4


 桜の標本木は、2017年に熊本気象台のソメイヨシノに指定変更されましたが、その標本木は深植えされており元気がありません(写真-5)。変更した2019年から開花が他県の桜より2日~5日遅く咲いています(表-1)。何か異変を感じますね!

ソメイヨシノの開花日 気象台発表より(表-1)

熊本 福岡 佐賀 大分 長崎
2017年 4月1日 3月25日 3月30日 4月4日 3月30日
2018年 3月17日 3月19日 3月20日 3月23日 3月17日
2019年・変更 3月26日 3月21日 3月23日 3月24日 3月20日
2020年 3月23日 3月21日 3月23日 3月25日 3月24日
2021年 3月17日 3月12日 3月17日 3月18日 3月14日

写真-5 標本木(ソメイヨシノ)

写真-5 標本木(ソメイヨシノ)

写真-6 サトザクラ(関山)

写真-6 サトザクラ(関山)


 熊本気象台の桜標本木だけでなく、周辺のイチョウ・サトザクラ・モミジなどまでも根系障害(深植え)で弱っています。深植えされた桜の根は呼吸が困難になり花芽への水分供給が低下して標本木の開花が今までよりも数日は遅くなります。これは人災でサクラが原因ではありません。

※ 瘤病治療後の経過観察
 熊本市中央区のソメイヨシノ罹病木  令和3年2月切り詰め剪定しました。新梢や枝に瘤病 の発生はまだ確認されていません。観察中です。