一心行の大桜は治療中です!

 一心行の大桜が衰弱し枝枯れが多くなっています。その原因を調査して樹勢回復のための治療を行っています。衰弱した原因の見当は付いていますので数年お待ちください。2003年の満開時(写真-1)の状態に近づくように養生しています。明らかに現在と異なるのは南側の段差が無くなっていること(写真-2)ですが、これが樹勢衰退と関係があります。答えは数年後に出ますので、暫くお待ちください!

写真-1 2003年

写真-1 2003年

写真-2 2023年 枯れ枝剪定後

写真-2 2023年 枯れ枝剪定後

写真-3 2023年 根元周辺

写真-3 2023年 根元周辺

 幹周は7.35mで登録されていますが、大桜は5本の株立ですから1本立の計測法での基準では当てはまらないのではと考えられます。巨樹の会の高橋さんに相談したところ今のままで特に問題はないのではとの意見でした。ヒコバエが発達して株立になっており、一番大きな幹周はC=3.55mです。
少し、歩いたみたいですね!!(写真-3)。



 樹種としては、ヤマザクラ・エドヒガン・オオシマザクラではなく、ツクシヤマザクラの可能性が高いとの指摘(森林総研 勝木俊雄氏)を受けていますが、私も同感です。
 所有者は峯茂氏から峯崇氏へと今年になって変更されています。今年度の主な業務は根元周辺に植栽されたサカキ・ヒサカキを移植(2本)と伐採(6本)して大桜の根系との競合を避け、根力の増強に努めます。
 コフキタケ・カワラタケが発生していますので、それらの防除をします。腐朽部の影響や根力の弱体化もあり夏場の水分供給が不足になりやすいので潅水や葉面散布は充分に行う予定です。