カタルパ(菱形小学校)の養生作業と卒業記念

1. 下枝などの剪定 1月21日

2. おやじの会による棒穴掘削 2月7日

3. 子供達(6年生)による施肥 2月10日

4. 卒業記念

剪定残材で、作成したペンダントを1人1個の卒業記念です。

御神木(ムクノキ巨樹)の移植タイミング

樹種 ムクノキ Aphananthe aspera ニレ科 ムクノキ属
形態 高さ15m 幹周4.5m 枝張り30m 主幹が下流側に傾いています。
場所 熊本県菊池市片角 菊池川中州
樹齢 300年以上 1740年代の大洪水で主幹が斜めになり、くの字形になった。
樹勢 樹勢は不良(衰弱化)で根元に開口部があり根系が露出し、直根がなく浅根性に変態化しており、台風で倒木や洪水で流失の恐れがあります。
説明会 令和2年12月23日に菊池市片角区の片角公民館で説明会を開催。片角区長・氏子さんら約20名が参加された。このムクノキは「鵜の木八幡宮」の御神木で、毎年8月にお祀りされています。工期は令和3年1月20日~2月10日で、右岸の河川敷に移設予定です。御神木の総重量は推定60tですが、今のままでは樹体や根系への負担が大きく安全に吊り上げ移動することはできません。そのために御神木が再生できる極限の状態(軽量化)に修正して、樹体を傷めずに移植する方法等の説明をしました。65tクレーンで吊り上げる巨樹(幹周4.5m)は県内最大級の大きさで、加えて主幹が傾き大きな腐朽部もあるなど難度が極めて高い移植工事です。移植後の見守り(養生)で、ご神木の生死が決定しますので3年間は経過観察を続ける予定です。
 菊池川で大洪水が発生すれば、御神木は流される可能性があります。樹勢は衰退化しており枝枯れ下りが診られるなど植栽基盤の改良が必要で、移植するタイミングとしては良い判断時期です。工事安全祈願は来年1月中ごろに行い、後継樹も育成する計画です。

片角公民館にて地元説明会

片角公民館にて地元説明会

今村樹木医の説明

今村樹木医の説明




南側から全景

南側から全景

傾いた主幹と露出した根系

傾いた主幹と露出した根系




能子社長(樹木医)と御神木

能子社長(樹木医)と御神木

謎の玉石(ドラゴンボール) 12/13

謎の玉石(ドラゴンボール) 12/13

ムクノキ巨樹でドラゴンボール発見!!

 熊本県菊池市片角の菊池川中州に自生していたムクノキ巨樹(幹周4.5m・樹齢300年)を御神木として移植したいと県からの要望があり9月に調査診断しました。その時にムクノキ巨樹の根元には空洞がありその中に「丸い石」がありました。直径15㎝くらいの玉石ですが、周囲の川原石とはまったく異なり、角がなく丸くなっていて、ドラゴンボールみたいになっています。根元の空洞部に包まれており、水流により磨かれたようにも考えられます。菊池には龍の伝説が古くからあり、上流には龍門があり玉石と何かの縁(関係)があるかもしれませんね? 不思議なパワーを感じます!

謎のドラゴンボール

謎のドラゴンボール

空洞部内に鎮座

空洞部内に鎮座

ムクノキ全景(北側)

ムクノキ全景(北側)

社長とムクノキ巨樹

社長とムクノキ巨樹

緑育しています! 未来の樹木医君へ

九州測量専門学校 5/27~9/23

九州測量専門学校 5/27~9/23

中松小学校で「一心行の大桜」8/21

中松小学校で「一心行の大桜」8/21


大江小学校での大エノキ9/29

大江小学校での大エノキ9/29

天草市で景観樹木について10/8

天草市で景観樹木について10/8


芳野小学校で100年桜10/23
 「日本花の会」による「学び舎の桜を救おう」のプロゼクトで治療された熊本で一番古いソメイヨシノです。2012年から継続しています。



尚絅学園 花桜会 11/5
 樹高20m・幹周5.3mの巨樹です。樹齢200年以上で、学園内では最高齢のシンボルツリーです。新館建設で下枝を残すために新館の屋根の一部を削ったというエピソードがあります。今も樹勢は旺盛です(写真-1)。
皇后様の記念碑の横に雨情シダレを平成18年に植栽しています。
写真―1

写真―1

写真―2

写真―2

熊本県指定天然記念物「寂心さんの樟」が美しい巨樹の理由

 1990頃年に公園整備・道路改良工事により根元に盛り土されて樹勢が衰退していましたが、2015年に盛り土撤去などの樹勢回復工事を行い順調に経過しております。これは地元住民(北迫)による月2回の積極的な清掃活動や見守りによる支えではないかと思います。国指定のクスノキが24本ありますが、地元の熱意と行動はトップクラスで、これが日本で最も美しいクスノキと云われている由縁ではないかと考えています。地元からこれだけ多くの人に愛されて感謝されているクスノキ巨樹は珍しいのではないでしょうか?

高所診断・南側

高所診断・南側

高所診断・樹冠

高所診断・樹冠

枯れ枝剪定

枯れ枝剪定

枯れ枝剪定

枯れ枝剪定

清掃活動・落ち葉集積

清掃活動・落ち葉集積

側道清掃・ブロアー

側道清掃・ブロアー

阿蘇北側復旧ルートの車帰水源「水神木」移植その後

 阿蘇北側復旧ルートの二重峠トンネル阿蘇口に車帰水源があり、そこに樹齢約300年のヤマモミジ(幹周2.8mの巨樹)が水神さんの木として祀られていました。その大切な水神木が北側復旧ルートの支障木になりましたので離れた場所に移植を依頼され、2017年に移植(総重量18t)が完了し、さらに3年間の養生管理も継続できることになり現在は樹勢も回復しています。阿蘇北側復旧ルートは令和2年10月4日から一般開通し、阿蘇観光の大きな起爆剤として期待されています。移植された水神木(写真-1)は二重峠トンネルの車帰出口の北側で見守っており、阿蘇北側復旧ルートの開通はコロナ禍での最も嬉しいニュースの一つになりました。水神木さんが引っ越ししていただいたお蔭です。車帰水源も無事でおいしい水が流れています、無事に竣工でき感謝ですね! まもなく霜が降りれば紅葉が美しく車帰水源池に映えて、歓迎されるでしょう。

移植前 車帰水源の水神木(ヤマモミジ)

移植前 車帰水源の水神木(ヤマモミジ)

移植後・青〇が元場所(阿蘇出口)

移植後・青〇が元場所(阿蘇出口)

二重峠トンネルの阿蘇出口(右側に移植)

二重峠トンネルの阿蘇出口(右側に移植)

移植後3年の水神木(写真-1)

移植後3年の水神木(写真-1)

赤斑葉枯病の治療例(その2)

熊本市東区花立 A氏宅  樹齢50年のクロマツが罹病しました。

令和2年8月6日 治療開始 1回目
活力剤(バイオビリオン100倍)・殺虫剤(スミチオン)・植物調整剤など

令和2年8月20日 2回目 罹病葉は落葉しはじめた。マツカレハ(毛虫)の駆除。
毎日、葉水をかけて樹体温度をさげます。高温・乾燥・強光対策をしっかり!

令和2年8月31日 3回目  剪定後の新芽が伸び始めています。

令和2年9月14日 4回目   罹病葉は落葉して、樹勢が回復の兆し。

令和2年9月26日 5回目

 

来春の新芽が発芽(冬芽)しています。

来春の新芽が発芽(冬芽)しています。

5回目(最終散布完了) 殺菌剤はトップジンM水和剤を使用。

立田山ヤエクチナシで白川左岸(緑の区間)を癒しの場に!

 立田山ヤエクチナシを浅井東一先生が発見されて100年目を記念しての植栽で、国交省熊本河川国道事務所(白川出張所)の全面的な協力で完成しました。自生地での立田山ヤエクチナシは日照不足等で消滅した可能性があります。挿し木繁殖した苗(DNA保存木)で緑地帯を造り、絶滅しかかった立田山ヤエクチナシが国指定天然記念物であることを考え、「熊本ふるさとの樹木」として貴重な樹種であることを共に学んでほしい場所にしたい。

 明午橋の橋詰に立田山ヤエクチナシ(泰勝寺系)だけで合計400本余りを群植しており、自生していた立田山(国指定天然記念物)を背景にして、熊本大学理学部も眺められる場所に植えさせていただきました。今年の開花時期には間に合いませんでしたが、しっかりと養生管理して来年は立派な純白の花が咲くように心がけしています。さらに芳香も白川の流れに沿って漂うと思えば心が癒されます。熊本市民の憩いの場としての「緑の区間」が立田山ヤエクチナシの植栽で楽しみが又一つ増えたと考えています。「緑の区間」を指導していただいた熊本大学の星野先生・増山先生には感謝しています。

明午橋 橋詰

明午橋 橋詰

白川左岸の法面植栽

白川左岸の法面植栽

立田山(右奥)を望む)

立田山(右奥)を望む)

開花状況(7月初)

開花状況(7月初)

白川小学校の大エノキは生き残れるか!

今村樹木医の挑戦

 熊本市立白川小学校のシンボルツリ-の大エノキが伐採の危機に瀕しています。樹高20m・幹周4.0m・枝幅15mの巨樹で、樹齢は約150年と云われています。主幹には開口部が複数あり、大きな空洞部では筒抜けになっている場所もあり腐朽率は60%以上と推定されます。現状のままでは強風で倒木の可能性が高いと診断される危険木です。さらに石のサークルで根元を囲い、盛り土状態で支持根が発達していないのも気がかりです。シンボルツリ-でなければ、伐採は当然かもしれません。1945年7月の熊本大空襲で焼け残ったエノキの貴重な1本でもあり、歴史の生き証人をどうしても助けたいのです!!

着工前・東側

着工前・東側

着工前・北側

着工前・北側

写真-1・筒抜け空洞

写真-1・筒抜け空洞

写真-2・焼け跡・大空襲か雷

写真-2・焼け跡・大空襲か雷


樹冠状態・枯れ枝が多い

樹冠状態・枯れ枝が多い

幹周4.0m

幹周4.0m

地上部の台風・倒木対策として、切り詰め剪定・ワイヤ-ロ-プ巻・幹巻・蒸散抑制剤散布などの作業をしました。

切り詰め剪定

切り詰め剪定

切り詰め剪定

切り詰め剪定

ワイヤ-ロ-プ(3重巻)3ヶ所で補強

ワイヤ-ロ-プ(3重巻)3ヶ所で補強

幹巻・緑化テ-プ

幹巻・緑化テ-プ

完了・東側

完了・東側

完了・北側

完了・北側

落葉後に土壌改良、養生管理を実施しながら支持根の強化を図り、自分の力で倒木しないような強い根系を目指します。児童会も水かけ、声掛けで応援してもらいたい。

令和2年8月24日~25日

「一心行の大桜」つながるプロゼクト

令和2年8月21日 中松小 6年生

阿蘇郡南阿蘇村立中松小学校は今年度で廃校になります。地域にある「一心行の大桜」を接ぎ木(芽接ぎ)して6年生(13名)がそれを管理して移転先の新白水小学校へ持っていく計画です。さらに宮城県東松島市立鳴瀬桜華小学校(新設)からの要望もあり接ぎ木苗(写真-7)を寄贈することになりました。 中松小学校は熊本地震、鳴瀬桜華小学校は東日本大震災という大きな災害を両校は経験しましたが、助け合いながら交流を深めて復興を目指してきました。来春に中松小の6年生が鳴瀬桜華小へ「一心行の大桜」苗を贈り、復興のシンボルツリ-として応援の絆を強くします。桜つながるプロゼクトの第2弾です。
このプロゼクトは所有者のご協力で実施されています。感謝です!

2009年4月初 開花

2009年4月初 開花

2020年8月21日

2020年8月21日


接ぎ穂の調整と芽の確認

接ぎ穂の調整と芽の確認

台木(オオシマ桜)の説明

台木(オオシマ桜)の説明


6年生の授業・座学

6年生の授業・座学

芽接ぎ木作業(15本)オオシマ桜台木

芽接ぎ木作業(15本)オオシマ桜台木


芽接ぎした苗の管理

芽接ぎした苗の管理

一心行の苗(菊池圃場・写真-7)

一心行の苗(菊池圃場・写真-7)


中松小6年生13名と15本の「一心行の大桜」のクローン苗

中松小6年生13名と15本の「一心行の大桜」のクローン苗