1. 藤崎台のクスノキ群 国指定天然記念物 幹周12m(調査時は昭和49年)
昭和35年の熊本国体の会場の一つとして藤崎台球場を造成するために、既存の建物・基礎コンクリート、宿舎や余分な土などの建設廃材・残土を処分するためクスノキ群の根元(写真-1)に覆土し、さらにそれらを空洞部に詰め込んでいました。違法な造成工事ですね! 今なら逮捕です。主幹が腐朽しました。
盛土して60年後(写真-2)の樹勢衰退したクスノキは枝枯れが発生。担当した樹木医達はファイトプラズマ病と診断して抗生物質を樹幹注入しましたが、今だに樹勢回復できず枯れが酷くなり落下枝もある等、場内は立ち入り禁止になっています。熊本県体育保健課・文化課・指定管理者に診断と治療をお願いしていますが・・・。熊本の貴重な天然記念物が枯れて行くのを黙って診ることは避けたい。このクスノキ群7本の衰退化を止めるには、覆土した物を除去・搬出し根系の活性化を促すことが樹勢回復につながります。永年の盛土で二段根が発生しており、養生管理等で天然記念物の生死が決まります。このクスノキは複数の人災の可能性も否定できません。令和3年8月に雨風で大枝が折れたのは、巨樹の神様からの警告かもしれませんね? 1日も早く樹勢回復できますように祈ります。
合掌