今年の花は特に香りが強く漂い、正面に立つだけで圧倒される気配を感じます。高温・長雨・強光さらに停滞水による根腐れに耐え抜いた疲れも感じさせないで開花しています。花に感謝、木には尊敬です!
兜梅は500年以上も前から天草の歴史を刻み、悲しみの物語を背負った老梅です。それらの逆境にも負けず、今年も綺麗な花を咲かせてくれました。接木で後継樹を作り、原木(親木)が樹勢回復する手助けになるようにしています。
兜梅との出会いは22年前の治療(写真-1)で熊本大学名誉教授の今江正知先生と熊本県庁OBの岩永恭三先輩の紹介です。6月末になっても新芽が無く枯死寸前でしたので、とにかく兜梅の樹勢を回復させ、天草の歴史を変えないことを肝に銘じて一生懸命に治療したこと想い出しました。樹木医として遣り甲斐のある大きな仕事の一つになりました。