国天「川棚のクスの森」は再生できるのか?!!

下関市は「川棚の大楠」の2回目の診断を6月1日から実施しましたが、やはり原因は特定できず(朝日新聞6/5)、枝枯れや衰退化は止まりません(写真-1.・-2)。今の状況では、酸素を送り込む装置だけでは樹勢回復の効果は遠く、逆に空気を送ることで土壌が乾燥して根枯れする可能性もあります。さらに原因を特定できず、有効な対策を執れなかったことで、現在の悲惨な状況を招いたのではないでしょうか? 専門家は、幹に多くの芽吹きが確認されており処置には一定の効果があったと言われていますが、その診断は見当ちがいです!! クスノキは衰弱したら芽吹き(胴吹き)するのは自然で、酸素を送り込む装置などの効果は直接無いと思われます。主幹から30mも離れた場所での土壌調査は意味がなく、根元周辺のツワブキ生育地の調査こそが必要なのです。「大楠」の根元周辺には、元気なツワブキが衰弱した楠の根系発育を阻害しています。したがって早期にツワブキ移植と土壌改良などを行い、根量の増加を促進しょう。その後の養生管理は潅水・活力剤等散布を主にしますが、葉・枝・幹にも十分に散水(噴霧)して高温化した樹体温度を下げるように心がけることが重要です。文化庁・や下関市の担当者は酸素を送り込む処置等が最善との結論を出されたそうですが、残念ですね!!

平成30年2月6日(写真-1)

平成30年2月6日(写真-1)

平成30年5月5日(写真-2)

平成30年5月5日(写真-2)

下記のクスノキは衰弱していた「寂心さんの樟」(写真-3)を土壌改良して根量を増加した結果、(写真-4)のように芽吹いています。この樟は、道路の堅密化で根系の1/4が消失しており、2年前に600m3の盛り土を除去した結果、樹勢が回復しました!!
この工事は、地元を中心として多くの人々の協力と支援の賜物です。感謝です!!

平成27年9月5日(写真-3)

平成27年9月5日(写真-3)

平成30年6月13日(写真-4)

平成30年6月13日(写真-4)